(当時掲載分のものを縮小し、そのまま掲載しています。)

■解説とか

ある種未完の短編漫画です。如何だったでしょうか。
この漫画では近年見られる世界構築に新たな提案をしようとして頓挫しています。
頓挫しちゃダメでしょ。というのも期日に合わせるためにかなりのシーンを削ってます。
本当は45Pでこの短編を描きたかったんです。
モデルフが街を訪れ、メイアと出会い数日間を共にすることになるが、
メイアの行動や街の人々がずっと同じ道をたどり同じことをしていることに疑問を感じたりして
最終的に後半の展開になって母は既に役割を終えてどこかへ運ばれていることを教える。
そして世界を変えるため、母を探すため二人の旅が始まる。といった具合に。
ただ同人誌であってサークル合同本ということもあり、印刷に負担がかからないようにするためにも
20P前後で終わらせる必要があったため、このような形になりました。
これで初サークル参加本とか笑わせるわ馬鹿野郎。まぁそれはいいや。

今回のテーマは「変わらない世界と変わる人類」です。
変わらない世界に住む少女が世界を変えようとする少女と出会い、
自分の未来を変える一歩を踏み出すという粗筋です。
説明で言うと2行で終わるという超短編漫画ですが、
「現代社会は目まぐるしく変わっているようでいて実は何も前に進んでいないのではないだろうか?」
というのが私の今回の主張です。
「変わらない世界」というのがまさに今の世の中であり、私たちはその箱の中で暮らしています。
私たちだけで変化を楽しんでいるようで、でも世界規模で見ると何も変化は起きていない。
むしろ私たちが変わらない世界で変わらない歴史を歩まされているような、
客観的に見るとそんな錯覚をも起こしてしまうのが今の現代社会です。
後半でモデルフが見せた「写真」は「私たちが今いる大地の象徴」でもあることを意味させていて、
「人は自分たちの歴史をこれほどの犠牲を出してまで進歩させているように見せているが、
 実際は何も動かしていない。むしろ何もしていないのだ。」という暗示でもあります。
そして人は何もしないまま何もせずただ同じことを繰り返して野垂れ死んでいる。
近年希に見る「時間的繰り返し」つまりタイムループを題材とした物語が多くありますが、
私は新たに「空間的繰り返し」スペースループを提示したい、という思いもあり
今回このような構想になっております。スペースループとはいわゆる「歴史は繰り返される」ともとれる類のものです。
時間はリニアに流れてはいるが同じ出来事が目の当たりにされ、人々はその理不尽から脱出するというような。
私はスペースループの話の構想は今回が初めてであり、今後誰かが大きく発展させていってほしいということもあり
今回ここに書き連ねている次第でもあります。

最終的には見事にこのスペースループと「世界五分前仮説」を組み合わせた物語が世の中に出ると
必ず科学反応が起きて大ヒットすることは間違いないとも思っていたり。
私は提案をしただけであり実際はひとりのユーザーでもいたいため、誰かがその話を考えてほしいです。
私はそのとき、この作品が親であることを望んでいます。
親が子を産むのが自然の運命、繰り返される淘汰ですから。

ちなみに、これはMEME(文化的遺伝子)にも一部当てはまっていたりします。
そこは私は詳しくないので無理して弁解できないっていうあれ。

あと、アナログで漫画を描くのはこれが最後になるかもしれません。
パソコンを新しく買い換えて、新環境になり、オールデジタルで新しい漫画、物語を描くことになるでしょう。
来年の中盤以降はゲームを作ることをやめて絵師とはいかないものの絵描きになるために修行をするため、
来年から2年ほどは絵しか描かないかもしれません。
ただスクリプトとかは一度覚えたら大抵覚えているし、検索してやり方を再度思い出すのも容易なので
そこらへんは大丈夫です。

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